源泉徴収票の読み方、計算方法
マイホーム購入1年目は住宅ローン控除のために確定申告が必要なので、まずは源泉徴収票について勉強してみました。
◆源泉徴収票
毎年、源泉徴収票を貰っていますが、どういう風に税金が計算されているかわからなかったので調べてみました。
源泉徴収票に書かれている用語、計算式を調べてみたので自分の源泉徴収票と見比べながら読んでみてください。
①支払金額
いわゆる年収です。この金額がベースになり、ここから色々な控除を引いた金額に税金がかかります。
通勤手当は非課税なのでこの金額には含まれません。
②給与所得控除後の金額
給与所得控除というものがあり、これは自営業で言う必要経費のようなものです。
支払金額にそのまま税金がかかるのではなく、必要経費(給与所得控除)が引かれた金額に税金がかかります。
給与所得控除後の金額というのは、支払金額から給与所得控除を引いた金額になります。計算式で表すと、
『給与所得控除後の金額=支払金額-給与所得控除』
サラリーマンの必要経費なんて計算できないので、支払金額(年収)に応じて、計算式が決まっています。
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1410.htm
例えば、年収700万の人の給与所得控除は、
『700万×10%+120万=190万』
になります。
よって、給与所得控除後の金額は、
『700-190=510万』
になります。
③所得控除の額の合計額
下記のような税金が控除される仕組みがあります。
・社会保険料の金額
・生命保険の控除額
・地震保険の控除額
・配偶者控除
・配偶者特別控除
・扶養控除
・基礎控除
・住宅借入金等特別控除額
これらを合計した金額の事を所得控除の額の合計額と言います。
上記の控除について、調べた範囲で書いておきます。
◆社会保険料
ざっくり年収の14%前後で、社会保険料には税金がかかりません。
◆生命保険の控除額、地震保険の控除額
年末調整を行う事で1年間に支払った保険の一部が控除されます。
◆配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除
収入の少ない配偶者がいたり、親を扶養している場合の控除です。
基礎控除は配偶者や扶養に関係なく、一律38万控除されます。
◆住宅借入金等特別控除額
色々条件があるようですが、年末の住宅ローン残高に応じて控除が受けれます。
購入した時期によって控除される期間や金額が違います。
④課税対象所得
色々説明しましたが、端的に言うと、支払金額(年収)から色々な控除が引かれた金額が課税対象所得になり、この金額に税金がかかります。
人によって控除額が違うので、一律に計算する事はできませんが、例えば、年収600万、共働き(配偶者控除なし)で計算してみると、
・支払金額600万
・給与所得控除後の金額426万(控除額:収入金額×20%+540,000円)
・社会保険料84万、生命保険+地震保険4万、基礎控除38万⇒所得控除額の合計126万
・課税対象所得426-126=300万
のようになります。
この場合、年収600万でも課税される所得は300万になります。
年収が高くても課税の対象になる金額は案外低くなる事が分かると思います。
⑤源泉徴収税額
最後に所得税の話。
源泉徴収票に書かれている源泉徴収税額が今年1年に払った所得税になります。
この金額は下記リンクに記載されている表で計算する事ができます。
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2260.htm
例えば、年収600万、課税対象所得が300万の例で考えると、
300万×0.1-9.75万=約20万
これを12で割った1.7万が月々の所得税の支払額になります。
年収800万、課税対象所得450万の例で考えると、
450万×0.2-42.75万=約47万
これを12で割った3.9万が月々の所得税の支払額になります。
当たり前ですが、年収が上がると税率も上がり、所得税も高くなります。
◆まとめ
今回は源泉徴収票の読み方について勉強してみました。
とにかく複雑で分かり難いというのが調べてみた感想ですが、わざと分かり難くしているのか、収入に応じた平等性を考えてこの計算になっているのかはよくわかりません。
税金を考えるときは支払額(年収)よりも課税対象所得を計算しておくのがよいかな。と思いました。
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